収穫前の栗園

今日は、私たちの栗園の様子と、これからの季節に向けての思いをお伝えしたいと思います。

目次

栗園の現状:緑豊かな夏の風景と収穫準備

現在、私たちの栗園は夏の真っ只中。

木々は濃い緑の葉で覆われ、その下で栗の実がゆっくりと成長しています。

今年は春先の天候が安定していたおかげで、花の咲き具合も良く、期待が高まっています。

栗の木々は、樹齢によって様々な表情を見せています。

各木の状態を細かくチェックし、必要に応じて剪定や施肥を行っています。

特に、病害虫の早期発見と対策には力を入れており、農薬を使用せず健康的な栗を育てることを心がけています。

収穫前の大仕事:最後の草刈り

先日、収穫前の最後の大きな仕事である草刈りを終えました。

草刈りは、春から夏の間に4回から5回程行います。

栗園は広大で草刈りは本当に大変な作業です。

朝早くから日が沈むまで、汗だくになりながら作業を続けました。

草刈りの重要性:

  1. 背の高い草があると、落ちた栗を見つけにくくなります。
  2. 雑草は害虫の住処になりやすいので、定期的な草刈りが重要です。
  3. 雑草との栄養競争を減らし、栗の木の生育を助けます。

広い土地での草刈りは体力的にきついですが、きれいに刈り終えた栗園を見ると達成感があります。

また、草刈り機のエンジン音や刈った草の香りは、秋の収穫が近づいていることを実感させてくれます。

若木の管理:未来への投資

草刈りと並行して、植えてから1年目と2年目の若い栗の木の管理も行いました。

具体的には、これらの若木に出てきたイガ栗を全て落とす作業です。

一見もったいないように思えるかもしれませんが、これには重要な理由があります。

若木の栗を落とす理由

  1. 樹勢の強化:若いうちは実をつけるよりも、木自体を丈夫に育てることが重要です。
  2. 栄養の効率的な利用:実ではなく、根や幹、枝の成長に栄養を集中させます。
  3. 将来の収穫量増加:初期に十分な養分を蓄えることで、後年の収穫量が増加します。

この作業は、目の前の収穫を諦める辛抱強さが必要ですが、栗農家としての長期的な視点を持つことの大切さを実感します。

今は小さな苗でも、10年後、20年後には立派な栗の木に成長し、豊かな実りをもたらしてくれるはずです。

この若木の管理は、私たちの栗園の未来への投資といえるでしょう。次の世代に豊かな栗園を引き継ぐための大切な作業なのです。

収穫前の期待と不安

期待:豊作の予感

今年の栗の生育状況は上々です。

春の開花時期から、例年以上の花の数に気づいていました。

現在、その花が実となり、順調に成長しています。特に、以下の点が嬉しい兆候です。

  1. 実の付き具合:一つの枝に複数の実がしっかりと付いています。
  2. 実の大きさ:この時期としては十分な大きさに育っています。
  3. 葉の状態:濃い緑色で、栄養状態の良さを示しています。

これらの状況から、今年は質・量ともに充実した収穫が期待できそうです。

不安:自然の変化と向き合う

しかし、農業には常に不安がつきものです。主な心配事は以下の通りです。

  1. 台風の接近:強風で実が落下したり、塩害を受けたりする可能性があります。
  2. 鳥獣被害:イノシシやシカによる食害が増加傾向にあります。

これらの不安に対して、防風ネットの設置や、鳥獣よけの柵の補強など、できる限りの対策を講じています。

自然との共生を意識しながら、最小限の介入で最大の効果を得られるよう工夫を重ねています。

今年の秋には、たくさんの方に私たちの栗を味わっていただけることを願っています。

栗拾いイベントも計画中ですので、ぜひ栗園に足を運んでいただき、実りの秋を一緒に楽しみましょう。

草刈りを終えたきれいな栗園で、若木から古木まで様々な姿の栗の木たちと共に、皆様をお待ちしています。

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